弦の選び方と張り方
弓の上下の端にかける弦の選び方はどのようにしていますか?
弦は化学繊維や麻から作られていますが、伸び率や強度などの面から化学繊維のものが多く使われていますね。
そして、太い弦は伸びにくく矢飛びが悪いですが切れにくく、細い弦は逆に矢の飛びは良いですが、伸びやすく切れやすいという長所や短所があります。
また、太さ以外にも、弓の強さによって弦のの種類を選ぶことも必要です。
目安としては、10kgから13kgの弱い弓に対しては細い弦を使い、16kgより強い強い弓に対しては太い弦を使うなど、弓とのバランスを考えて弦を選ぶことが大切です。
そして、弦の状態は行射にも大きく影響してくるので弦の張り方なども大切になってきます。
弦の張り方としては、壁の高い位置に弓張り(弦の張り、外しの際にうらはずを当てる道具)などの弓を支える場所を作り、左手は握り皮の下の部分を握り、右手は弓の下の端を握って弓張りに弓のうらはずを当てて固定します。
腰を落として弓の下端を左太ももの上に乗せ、右手で弦をたぐり寄せます。
弦を2周程度時計回りによってから弦輪をもとはずにかけ、両手で弓を支えながら腰を上げ、弦を両腕で挟むようにして弓を持ち、弦の張り具合を確かめます。
弓の上の端には日の輪、そして下の端には月の輪という弦輪をかけます。
市販の弦は月の輪は最初から出来ていますが、うらはずにかける日の輪は結ばれていないので自分の弓に合わせた長さで弦輪を作って調整する必要があります。
弦輪の作り方は、弦で輪を作り、先端を輪にくぐらせて結び、結んだ先を輪に巻きつけて寄り合わせていきます。必要によっては月の輪も作り替えるようにしましょう。
更に、弓と弦の矢を番える位置の距離をストリングバイト(はの高さ)と言いますが、これが高く弓と弦の幅が広いほど矢飛びの方向性がが良くなりますが、矢飛びは悪くなります。(ストリングバイトが低いと逆になります。)
その為、目安としては並弓で15cm、伸弓で15.5cm程度にします。
また、矢を番える位置をノッキングポイントと言い、弦と矢が必ず直角より少し上に番える位置に決めましょう。
それよりも上に番えると的の下に飛び、下に番えると矢は上に飛びますので、いずれにしても自分の矢飛びをチエックして適切なノッキングポイントを決めましょう。
弦の状態は行射に大きな影響が出るので、常に確認して弦輪の大小や弦のほつれ、ストリングバイトが正しくない場合は修正や補強をするようにして、行射中にトラブルが起きないように常に良い状態で弓が使えるようにしておきましょう。